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2006年9月 1日 (金)

<シリーズ労働安全> 大阪支部審査会、審査請求を「棄却」

弘済院で働く寮母住谷さんは仕事上が原因で病気になり、公務災害申請をしましたが、基金支部は基金本部の指示で、2004年11月に「公務外」の認定を行いました。住谷さんはこれを不服として審査請求をしました。基金本部が唯一「公務外」の根拠にした氏名不詳の本部嘱託医の意見は支部資料を見て、即日判断したものを基金担当者がまとめたといういい加減なものです。しかし2006年8月1日に審査会は不当にも「棄却」しました。

被害の事実や職場の実態を無視し、「自殺認定基準」のみに固執した不当な裁決

口頭意見陳述では再現ビデオを提出し、住谷さんは事件の恐怖やその後のつらい気持ちを直接訴えてきました。陳述書で「カッターナイフの刃はまだ出ていませんでしたが、ワンタッチでいつでも大きな刃が出るタイプでしたし、Aさんは飲酒して興奮状態になっていたので、私の対応の仕方やBさんの言動によって、突発的にどんな行動に出るかわからない。私一人ではとめられず、大惨事になりかねない」「血の気が引き、生まれてはじめて命の危険を感じた」とそのときの恐怖を訴えました。

事件後の様子も「全身が重たい、胸がしんどい、何をするのもしんどい気がし、仕事をする気力がなくなってしまった。何もかも投げ出したい。寝るのも起きるのもしんどいという状態で出勤できなくなってしまった」「いつか仕返しに襲ってくるのではないかと思い、怖くてホームには通えませんでした」とそのときのことを思い出し、怖さで震えながら訴えました。主治医の東崎先生も意見陳述の中で「住谷さんの病気は公務によるものであり」「基金で公務上と認められず、自分のつらさが分かってもらえないという思いが、症状の持続に影響している」といい、早急に公務上と認めるよう訴えました。

再審査請求を決意

今回の結果を見て、住谷さんは「力が抜けた感じがします。死なないと認定してもらえないのか」と落胆しました。そして「こんな基金や審査会のやり方を許しておけない」と再審査請求をする決意をしました。市労組は住谷さんのこの決意を受け、審査会への抗議文やFAXの取り組みなどを行い、支援を強めます。今後も健康で働き続けられる職場づくりの運動とあわせて取り組んでいきますのでご支援お願いします。


シリーズ労安 大阪支部審査会、審査請求を「棄却」
【 大阪市労組 第342号-2006年9月1日号より 】

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