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2007年4月 4日 (水)

シリーズ労安 「保育士のメンタルヘルス」 社会医学研究所の重田博正さん著(かもがわ出版)

 今回のシリーズでは、社会医学研究所の重田博正さん著の「保育士のメンタルヘルス」(かもがわ出版)を紹介します。

コミュケーション労働としての保育

「福祉や教育、医療など人を相手とし、その人の発達や健康を支える仕事をコミュニケーション労働」「保育士と子ども達との間で行われるコミュニケーションを通じてこそ、子ども達の心身への働きかけが可能となり、その発達を支える」「保育士の大きな心のエネルギーが費やされる」としています。

近年、子ども達の姿が大きく変化し、一人ひとりに細かい配慮が必要になっています。保育士の健康を守るには労働条件の改善しかないのですが、人が増えないのに、より多くの課題をこなさないといけない。健康破壊が深刻化しています。

大阪市でも問題の職場の「いじめ」

「パワーハラスメントとは、『相手に対して有利な立場にあるものが力の差を利用して行う嫌がらせ』で、『パワー』とは上司が持つ業務上の権限だけでなく、専門的な技術や知識を持っている人の力や、何らかの社会的な正当性に依拠し、いつも正論を述べる人の力、人から憧れをもたれる資質や個性をもった人がもっている影響力なども含まれます」。

保育士の中には、いろんな考えの人がいることを認めず、自分の正論を押し付ける。自分の考え方の枠組みがあり、そのとおりにできない人は許せない。大阪市の保育所でもさまざまな「いじめ」「パワーハラスメント」があることが報告されています。保育士の人権や尊厳が守られない職場で、保育士の健康や子ども達の健やかな育ちは守れません。

より良い保育をすすめる課題と、保育士の健康を守る課題を統一的にとらえる

「疲れがたまっていても子ども達の笑顔を見るだけで疲労感を忘れます。少々無理をしてもがんばればできることも多く、できたときには達成感があります。しかしその状態があまりにも長く続くと、破綻します。」
「労働条件の軽減にとって必須の条件である人員配置や施設設備の改善を要求し続けることを前提としながら、仕事量の限界を見極め、何を重視するのかという『保育内容の見直し』を議論することで、より深まった、保育観の共有が実感できるのではないか。」と結んでいます。保育士の健康を守るとりくみを更に深めていきたいと思います。


シリーズ労安 「保育士のメンタルヘルス」 社会医学研究所の重田博正さん著(かもがわ出版)
【 大阪市労組 第351号-2007年4月1日号より 】

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