コラム 中之島
▼松岡利勝農水相が、国民に真実を語らず自殺するという痛ましい事件が起こった。戦後初めての現職閣僚の自殺だ。松岡氏は「東の鈴木宗男、西の松岡利勝」と言われるほど「政治とカネ」をめぐって多くの疑惑につつまれた政治家だった
▼まともな説明も拒否して出てきた「ナントカ還元水」疑惑。光熱水費無料の議員会館で年間500万円以上の光熱水費を計上していた疑惑だ。また、政財官の癒着の中で国民の税金を食い物にしていた典型的な事件といわれる独立行政法人「緑資源機構」の官製談合事件。東京地検特捜部の捜査が松岡氏を追い詰めていたと見るのが大方の見方だ
▼この「政治とカネ」の問題をめぐって、政治家の感覚をマヒさせてきたのが政党助成金だ。この12年間で約3800億円の国民の税金が日本共産党を除く各政党に湯水のごとく注がれ、なんと今回、そのうち残った65億円が国に返されずに貯めこまれ、運用までしていることが明らかになった。これこそ「税金泥棒」だ
▼一方、政府は社会保障を解体に持ち込み、定率減税廃止や消費税増税など国民にさらに大負担を強いる悪政をすすめている。そんな国民の怒りをまともにぶつけられる第一線職場の職員こそいい迷惑だ。今こそ国民と一緒に政治の誤りを正すとりくみを強めたい。
コラム 中之島 【 大阪市労組 第354号-2007年6月10日号より 】 |
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