コラム「中之島」
▼いよいよ医療制度「構造改革」による後期高齢者医療制度が4月から始まる。1300万人の75歳以上の高齢者が、「生存権の保障」(憲法25条)、「法の下の平等」(同24条)という憲法の理念に反して全国民平等の医療保険から切り離され、新たな保険料負担を押し付けられる。さらに「どうせ死ぬなら家で死ね」とばかりに「病院ベッド」まで奪われ( 38万床のうち、23万床も減らされる)、特別の診療報酬制度で「まともな医療」さえ制限される。まさに「平成のうば捨て山」が始まるのだ
▼海上自衛隊のイージス艦が、千葉県沖で漁船に衝突・沈没させる事件が起こった。国民の命と安全より軍事戦略を優先する防衛省・自衛隊のルール無視・情報隠蔽体質が原因だ。沖縄での米兵による犯罪問題とあわせ大問題となったとたん、またもや降って沸いたような「ロス疑惑」にマスコミは踊らされた。いつもの巧妙な世論操作ではないだろうか
▼いま日本社会には、派遣労働という「人間使い捨て」の労働に多くの若者が苦しんでいる。また、人間らしい雇用の破壊が貧困を生んでいる。しかし、この間のたたかいが、派遣労働を規制の方向に向かわせている。今春闘こそ、労働者派遣法改正をはじめ非正規雇用の問題の全面的な解決をめざしてとりくみたい。
コラム「中之島」 【 大阪市労組 第365号-2008年3月15日号より 】 |
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