コラム 中之島
▼内閣が改造して一ヶ月。大臣の名前さえ覚える間もなく、福田首相の突然の辞任劇。自公政治の深刻な行き詰まりを現している。労働のルールを壊し、社会保障の切捨てで国民の生活を痛みつけ、大企業には好きなだけ大もうけさせる、小泉内閣以来の「構造改革」路線が、今日の格差と貧困を広げてきた
▼憲法を踏みにじって自衛隊を海外派兵し、穀物や原油価格を押し上げる国際的投機マネーの規制にも背を向けるアメリカ言いなりの政府に、国民は「アメリカの軍艦に給油するなら、明日の生活に困っている我々に回せ」と怒りが収まらない。来るべき総選挙で本当に政治の中身が問われるだろう
▼農薬やカビ毒に汚染された輸入米が食用として流通し、焼酎や菓子、給食にまで使用されていたことが明らかになった。有名になった農薬メタミドホスやアフラトキシンといった発がん性の高いカビ毒に汚染された米が食用として使われていたわけで、大問題だ
▼もちろん、汚染米を食用として偽り販売した企業の責任は重大であるが、世界的な食糧危機が目前にありながら年間77万トンの輸入米を「義務」だと受入れ、一方で日本農業を減反で破壊し、その輸入米が汚染米だとわかっても返送廃棄せず、流通を容認してきた政府の責任が一番問われるのではないだろうか。
コラム 中之島 【 大阪市労組 第371号-2008年9月20日号より 】 |
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