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2008年11月20日 (木)

コラム 中之島

▼朝から微熱があるが、学校に来た小学1年生の女の子がいた。直接保健室に向かったが熱が38度を超えてきたので先生が「お家の人に連絡するね」と言うと「先生電話せんといて、私がんばれるから」と言う。母はシングルマザーで派遣で働いている。一番つらいときにがまんする子どもがいる

▼「構造改革」と「雇用形態の多様化」の名のもとで、非正規労働者が急増している。若者や女性の半分が非正規労働者だと言われている。そうした雇用が、低賃金と不安定な雇用、ワーキングプアを生む原因になっている。そういう中で親の世代の貧困が、子どもの世代に連鎖するという貧困の世襲が起きている

▼11月13日、働き方ネット大阪の第7回のつどいで、学校現場からは「親が経済的にも時間的にも余裕がなく、子どもは自分の本来の気持ちすら隠さざるを得ない状況にある」との告発が

▼橋下知事は「大阪の高校生に笑顔をくださいの会」の高校生との懇談で、高校生を相手に「義務教育は中学まで」「高校受験は訓練」と言い、競争に追いたて、失敗すれば自己責任を押し付ける発言をした

▼世界では「学費は無料に」の流れになっている。学ぶことは人間らしく生きるうえで大切な事だ。そして若者が学んで希望が持てるようにするのが政治の役割ではないか。

コラム 中之島
【 大阪市労組 第373号-2008年11月20日号より 】

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