09春闘が本格化し、12日には大阪春闘共闘・大阪労連による総行動がとりくまれました。たたかいの大きな柱に派遣労働者の首切りに反撃するとりくみが座っています。「年越し派遣村」のとりくみによって、国・厚労省を揺り動かし、生活支援・雇用確保に結びつく第一歩の成果も上がり、党派・団体の違いを超えた社会的連帯の力を示しつつあります。
連合大阪も派遣労働者の首切りに反対する宣伝を行っていました。
派遣拡大は、財界の方針と国の責任
非正規の不安定労働者を増大させ、今日の事態をつくった根本原因は、1995年に日経連が出した「新時代の『日本的経営』」が出発点です。
正規労働者は成果主義で徹底的に競争させ、成果が上がらなければ切り捨てる。一方、「雇用柔軟型グループ」として派遣労働者などの低賃金労働者を多数つくる方針を出しました。
この財界の要求にそった労働者派遣法などの労働関係法の相次ぐ改悪が日本共産党を除く政党の賛成で強行されてきたのです。
内部留保を0・6%使えば雇用は確保される
景気悪化を理由に首切りを合理化する大企業ですが、低賃金労働者をこき使って溜め込んだ内部留保はなんと230兆円、そのほんの一部(0・6%)を取り崩すだけで、労働者の雇用を確保し、月1万円の賃上げの可能であることがはっきりしています。
大阪市でも、関市長時代に阿倍野再開発事業の資金不足を公債償還基金(貯金・株で数千億円)の活用でやりくりをすることを表明しており、職員削減・賃金カット・市民サービス切捨ての方針を撤回することは十分可能です。
公務職場に広がる非正規の待遇改善を
公務職場に広がるワーキングプアの実態をマスコミが取り上げはじめています。
「広がるお役所蟹工船」を掲載した「アエラ」(3月2日付)に続き、「プレイボーイ」でも特集されました。大阪市役所でも「経費削減」の方針のもと、正規職員不補充が続くなか、住民サービスを支えるため臨時職員・嘱託、さらには派遣労働者の雇用が急増しています。
国を挙げて雇用の確保と内需拡大にとりくむ必要があるときに、大阪市役所がなすべきことは、正規労働者の採用再開、非正規職員の待遇改善、そして経費削減の撤回です。
弱いものイジメの賃金カットは撤回を!
ところが、4月から強行しようとしている賃金カットが、市側と市労連との交渉の結果、カットの対象者を最低賃金スレスレの職員にも拡大しようというのです。
市労組連は、市民・職員イジメの経費削減案撤回、賃金カット撤回を求めています。同時に、日額だけが対象外となる臨時的任用職員を月額を含めて全員対象外とするよう緊急要求しています。
なんで私たちまで対象に!
賃金カットの撤回を!臨時的任用保育士の叫び
- 今35歳。独身で家族と同居しているが、父親の病気が原因で家庭の生活費の半分以上を負担している状態。
- 親も後2~3年で定年になり、仕事がなくなり病気も抱えているので今後の生活がすごく不安である。私自身もこの年で全く貯金もなく、仕事をやめたとしても退職金もないので節約し、遊びに行くのも控え切り詰めているが貯金どころか生活するのがやっと。今で月に2日で計5~6時間の超勤をしていて手取り15万2千円~3千円。その中から生命保険、税金、医療費、家に入れる生活費を抜いたら手元に残るのはわずか。友人が結婚や出産をしてもお祝いあげたいのに、たちまち生活にひびいてくる状態の中で4月から更に賃金カットされてしまうと生活していけない。今でも生活していくだけでやっとなのでこれ以上カットするのは絶対に止めてほしいです。
- お金のことで気持ちに余裕がなくなりギスギスした状態。このままだと家庭崩壊にもつながります。
- 時間めいいっぱい働き、休みの少ない中でもう少し生活に余裕が持てるようになりたいです。結婚式が続いてもすぐに「行きます!!」といいたいです。
- 臨時的任用で16年目、初任給15万くらい、10年たってようやくプラス8000円でとまってしまった。夏の一時金は雇い止めのかかわりで半分しかない、それが4月から賃金カットされると月々6000円ぐらい減らされる。やるせない。
- 障害児対応で、重い障害を受け持っているが、専門性が求められるなか、少ない給料でも勉強をしないといけない。
- 時間給がとれるようになったが、繰越できないので、端数が残って流さないといけなくなる。
- 雇い止めで、毎回履歴書・写真をだしている。もったいないから、自分で写真を撮るなどしているが、住宅手当の関係で2000円もかかる登記簿謄本も毎回出すように言われている。今年から住民票まで言われた。
- 子どもと接する仕事だから、毎日が大事だけど・・・がんばる大人を演じています。
09春闘で生活改善を!弱いものイジメの「経費削減・賃金カット」を許すな!官製ワーキングプアへの批判が強まる中、大阪市では?
【 大阪市労組 第377号-2009年3月16日号より 】
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