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2009年11月20日 (金)

格差と貧困を助長する自治体版(大阪市)の労働者派遣法 「任期付職員」制度、「短時間任期付職員」制度を提案

 大阪市は、今年の確定闘争の中で「任期付職員」について提案してきました。
これは慢性的な要員不足や人員削減によって極度な繁忙に陥っている職場の要員を「任期付職員」の導入で乗り切ろうというものです。本来正規職員で対応すべき業務を安上がりでいつでも雇い止めできる非常勤職員に置き換えようというものです。また任期付のため専門性が維持できなくなるという指摘もあります。
 市労組は「任期付職員」ではなく専門職及び正規職員による配置を求めていきます。

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自治体職場での雇用を不安定化を拡大する任期付職員制度

今回提案されている市側からの任期付職員制度は、育児休業法第6条に基づく任期付職員制度、育児休業法第18条に基づく育児短時間勤務に伴う短時間勤務制度、一般職任期付職員制度(4条任期付職員)、一般職短時間任期付職員制度(5条任期付職員)の4つの制度です。

育児時休業、育児短時間勤務者の代替要員に任期付職員、短時間職員を配置するものと、一般職への任期付職員を配置する内容となっています。育児休業者に対する代替要員は、現場からの切実な要求であり制度化していくことは大切なことですが、今回の任用制度では、正規職員としての配置ではなく、休業期間のみの雇用期間となることや低収入のまま昇給がないなどの問題点をもっています。 また、この制度の導入を契機に、一般職へも幅を広げた任期付制度の導入が提案されていることから、自治体職場での雇用の不安定化を拡大する危険性があります。

拡大解釈すれば、すべての業務が対象業務となる危険性が
大阪市も恒常的な一般職との置き換えを検討

一般職への任期付職員職員の任用要件は、①一定の期間内に終了することが見込まれる業務。②一定の期間に内に限り業務量の増加が見込まれる業務。短時間任期付職員は①②に併せて、③住民サービス向上の向上のための業務。となっています。しかし、任用要件の定義はあいまいなもので、拡大解釈すれば全ての業務に適用となるものです。

 実際、堺市では「一定の期間内」にあてはまらない恒常的な業務と考えられる生保ケースワーカー、税務事務(収納業務)、保育士業務に任期付任用職員を配置しています。大阪市でも一般職任期付職員制度の場合は正規職員や臨時職員との置き換え。短時間任期付職員制度では、再任用や非常勤嘱託職員との置き換えなどが実施される事態になりかねません。

 大阪市も生活保護制度の特別調査プロジェクトチームにて、受給者の急増で不足しているケースワーカーに対して任期付職員制度の活用も検討され、「一定の期間内」を拡大解釈した一般職との置き換えが実施されようとしています。

3年(最大5年)で雇止め、しかも給与は高卒初任給のまま
まさしく自治体版派遣労働者の拡大

この制度は、高校卒初任給程度の給与額から昇給せずに任期の3年(最大5年)働かされることと、任期の定めがあるため継続雇用が保障されていません。まさしく人件費削減のための、低収入で自由に雇止めのできる労働者づくりです。

そして、すでに導入されている所では、任用職種は専門性の高い職種が多く、3年毎に任用職員が変わり、仕事の質の低下や、職場内での人間関係の構築がむつかしくなったなどの声が挙がっています。

終期が明確でない業務を担う職員を「任期付」にする合理性はありえない

市労組は要員交渉で、労基法に基ずく休憩時間確保すらできない職場のや超過勤務が月100時間を超える職場などが存在していることを指摘し、職場では、慢性的な人員不足が続いているため、専門職及び正規職員の採用配置を要求しています。

今回提案されている任期付職員、短時間任期付職員制度は、本格的・恒常的業務という正規職員が担うべき職を、安上がりで、いつでも雇止めできる非正規雇用労働者に担わせる危険性をはらんでおり、保育士等をはじめとする正規職員を、非正規雇用労働者に大規模に置き換えるものであるならば、労働組合としては、容認することはできないものです。

格差と貧困を助長する自治体版(大阪市)の労働者派遣法 「任期付職員」制度、「短時間任期付職員」制度を提案

【 大阪市労組 第385号-2009年11月20日号より 】

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