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2012年5月25日 (金)

子どもたちを犠牲にする市制改革RT素案 ~保育料値上げ・公立保育所民営化・保育士配置基準改悪~

2012052503 橋下市長が提案した市政改革PT素案では、「住民にサービスの選択を委ねるなど常に成果を意識」や「ムダの徹底排除、民間でできることは民間に」「隠れた支援や見えにくい支援の排除」として運営補助の見直しなど根こそぎこれまで築いてきた公的支援体制を崩壊させようとしています。

 とりわけ、保育所関連では、「保育料の値上げ(市民税非課税世帯から徴収・軽減措置見直し値上げ)」「1歳児保育特別対策費の廃止」「公立保育所管理運営費」(民間活用の拡大・民間移管を基本)「民間社会福祉施設職員給与改善費の廃止」等、子ども・保護者・職員に大きな負担がかかるものとなっています。

 「1歳児保育特別対策費の廃止」は、3月に可決された最低基準の条例化によるものですが、「職員配置基準」の現行5人(子ども)に対し1人(保育士)を6人対1人への変更は、市議会において、安全性確保の観点から「慎重にも慎重を期し」と付帯決議がつけられています。保育室面積の緩和(1.65㎡、全国一低い基準で計算)による詰め込み保育も進められており、待機児童解消のためとはいえ、詰め込み保育、保育士削減では、子どもたちの命が守れないのは歴然としています。すでに裁判も起きている無認可保育所での乳児死亡事故等、取り返しのつかない事態が頻発する前にこの案を廃止すべきです。

 非課税世帯の保育料徴収によって、今も貧困の中であえいでいる子どもたちは、今後どこで責任を持つのか、公立保育所の民営化も検討され、国では公的責任の解体につながる子ども・子育て新システムの審議が進んでいます。子どもたちの命や育ちに責任を持たない国・自治体の在り方では決して市民生活は豊かになりません。

 市制改革PT素案は保育の分野では国の新システムを先取りしたもので、市の責任放棄、子ども施策の市場化、自己責任を押し付けるもっとも危険な施策です。断固反対の立場で多くの人の声を広げていく必要があります。

子どもたちを犠牲にする市制改革RT素案 ~保育料値上げ・公立保育所民営化・保育士配置基準改悪~

【 大阪市労組 第413号-2012年5月25日号より 】

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コメント

公僕のくせに偉そうに理屈こねるな。立場をわきまえろ。

投稿: 有権者 | 2012年6月20日 (水) 23時10分

社会福祉でも、本来、お金が儲かるものではないでしょう。それを金儲けの手段としてしかも考えないということが、大間違いのはずです。いつでも、どこでも、勘違い野郎はいるものです。正規職員の公務員は、保育でも、その道のプロであるはずです。分をわきまえるからこそ、理屈をこねて、より良い福祉行政を、多くの市民と作り上げていくものではないでしょうか。立場をわきまえているからこそ、まっとうな提言ができるのではないでしょうか。

投稿: | 2012年10月 7日 (日) 01時24分

保育園民営化には賛成です。
公立保育園の保育士の給料は民間に比べ高すぎると思います。同じ女性が多い職業の看護師なんかはお給料に民間との差はあまりないようですが、保育士は差がありすぎですね。民営化して保育士の高い給料を削減してもらいたいです。

投稿: 保育士 | 2012年11月26日 (月) 07時58分

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