粉飾!?「大阪都」の効果額 改めて問われる、何のための「都構想」「大阪市解体」
8月9日に開催された第6回法定協議会で松井知事と橋下市長の考えを具現化した「大阪における大都市制度の制度設計」案が大都市局から提出されました。また、「大阪都」による節税の効果額が区割り案の4パターンごとにまとめられ、継続的な効果額が年間で最大976億円、都に移行するための初期コストが最大640億円とされました。橋下市長が「良いものができた」と大いに評価する一方、マスコミを含め、多くの疑問が出されています。
「都構想 増す不透明感」とマスコミ報道
制度設計案が公表された以後、マスコミには「都構想」の実現に懐疑的な報道が並びます。5月議会では水道事業統合案が否決され地下鉄・市バス民営化案も継続審議になりました。「都構想」の議論を進めるはずの法定協議会は「入口議論」に終始。そして今回の「制度設計」案では、改正が必要な法律が82、政令、府省令を含めると125に上ることが明らかになっています。しかも、「特別区」や「大阪都」の財源に国からの地方交付税を含めるという東京都制には無い制度設計になっており、「特別区」が借金(臨時財政対策債)を押し付けられることになります。これを国が認めるのかマスコミも疑問視しています。
期待の「成長戦略」は、従来型の巨大開発
大阪の「成長戦略」を担うのが「新たな広域自治体」としての「大阪都」です。大阪経済の浮揚には府民の熱い期待があります。制度設計案では、その役割として「大阪全体の成長、発展に向けた統一的な戦略、計画づくり」「府域トータルの視点での交通インフラの整備」などを挙げていますが、それ以上の詳しい説明はありません。
橋下市長が知事の時(2011年2月)に話していた自身の「夢」は「僕は、港湾、空港、高速道路、鉄道、海外との国際都市間競争にどうやって打ち勝っていくかという、これを寝ても覚めても考えている」と発言しましたが、その思いが具現化されているのです。
これでは失敗を重ねてきた従来型・呼び込み型の巨大開発の推進でしかありません。
「都構想効果」は粉飾
大都市局が試算した「都構想効果」は最大976億円。問題はその内容で、議会で「継続審議」となっている地下鉄民営化(275億円)や既に進行しつつある「市政改革プラン」による市民サービス切り捨て(237億円)が含まれており「都構想効果」とは言えません。
また、「初期費用」は最大640億円といいますが、日本共産党市議団の調査で2000億円の巨費が必要との指摘もあります。試算では住民票など7つの基幹システムは今までどおり共通運用するとの内容になっており、何のための「大阪市解体」なのか意味不明です。
これでは「効果額」は水増しし、コストは低くするという粉飾は明らかではないでしょうか。
大都市局は、今後さらに20万人規模の特別区の制度設計案を公表すると言っていますが、市民的な議論の本格化がさらに求められています。
「制度設計案」の府市再編による効果(試算)には「市政改革プランと重複」として次の項目が掲載されている。
この点が「粉飾」との批判を浴びる一つの理由です。
●市営地下鉄民営化 275億円
●市営バス民営化 17億円
●廃棄物処理の民営化 109億円
●病院の機能統合 34億円
粉飾!?「大阪都」の効果額 改めて問われる、何のための「都構想」「大阪市解体」
【 大阪市労組 第424号-2013年8月29日号より 】
| 固定リンク


コメント