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2014年8月28日 (木)

要員増やせの職場の声は全国調査団の要求と一致 ~大阪市生活保護行政問題全国調査報告集会~

 社会保障制度の改悪が相次ぐなか、国民の貧困は拡大し、全国の生活保護受給者は増え続けています。

 ところが、大阪市では全国の政令都市の中で唯一保護件数を減らしています。「大阪市の生活保護行政で何が起きているのか」と学者・弁護士などが結成した全国調査団が5月28・29日に調査に入りました。8月11日にはその報告集会がもたれ、500名近い要員不足などが、問題事例・違法事例の根底にあると詳しく解明されました。

要員不足は481人(H25年度)と厚労省が監査で指摘

 2014082801報告集会で実行委員会は、「ケースワーカーは過重な仕事で押しつぶされている」と病気休職者が増え続けている事実を踏まえ指摘しました。

 現場ではケースワーカーの経験年数が短く生活保護法や他法・他施策についての知識や経験の蓄積も不十分なまま仕事をすることが、「違法」と指摘される業務につながっています。さらに、厚労省が毎年の監査で指摘している要員不足があります。厚労省の大阪市に対する監査結果の通知文書には、「現業員が標準数に比較して不足している」として24年度454人、25年度481人の不足を各区毎に指摘しています。

 この報告に170名の集会参加者は驚き聞き入っていました。

2014082802病欠や早期退職は「大阪市の独自基準」が起因

 さらに報告では、大阪市の資料をもとに、病欠や早期退職は大阪市独自の「配置基準」に起因するものであり、厚労省基準に戻すよう意見が出されていることを紹介しながら現場の劣悪な労働条件を指摘し、「要員を増やせの声をあげることが求められている」としめくくりました。

 市労組では一貫して大阪市独自の「配置基準」を改め要員を増やすこと、非正規職員の労働条件の改善と本務化を訴えてきました。全国調査の報告によって私たちの要求が市民からも求められていることが明らかになりました。確信をもって声をあげ続けましょう。

法的根拠を持たない大阪市独自のガイドライン

 全国調査団の指摘を受けた橋下市長は「今の国のルールからすれば確かにルール違反というところがあります」「国のルールに違反したところは、これは改めます」と記者会見で語っています。これは大阪市独自の「就労にかかる助言指導のガイドライン」についての発言です。

 全国調査団のとりくみはこのような大阪市方式を全国に広げないことが大きな課題としていますが、今後引き続き大阪市の行政を監視し、憲法に沿った生活保護行政が行われるようとりくむことが強調されました。

 

要員増やせの職場の声は全国調査団の要求と一致 ~大阪市生活保護行政問題全国調査報告集会~

【 大阪市労組 第435号-2014年8月28日号より 】

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