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2014年11月27日 (木)

破たんの「都構想」にしがみつき、保育士・ 教員の給料の大改悪を提案

 大阪市でも深刻な保育士不足の原因について、厚生労働省の調査では「仕事の責任が重いにもかかわらず賃金水準が低い」ことが大きな理由としてあげられています。

 平成29年末には、約7・4万人の保育士が不足すると言われおり、行政の責任で保育士の専門性を重視した賃金水準と労働条件の改善が求められています

待機児解消に逆行する保育士の欠員放置と賃下げ!「保育職場が崩壊」との声!

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 大阪市では、2年前より正規保育士の採用が凍結され、退職者の欠員補充には、任期付保育士(3年任期、昇給無)しか採用していません。賃金水準が低いため、募集数に応募者が足りず、多くの市立保育所で欠員状態が放置されたままとなり、保育士不足を待機児解消に逆行する子どもの定員削減で「調整」しています。

 そうした中、保育士の将来設計や働きがいに大きなダメージを与える大幅な給与削減案が市側から提案され、保育所職場では不安と混乱が広がっています。

保育士が働き続けられない大阪市、このままでは子どもたちの命は守れません!

 市立幼稚園・保育所を民間企業に売りわたす拙速な「民営化」の動きに対して、「保護者や地域の声を無視した進め方」だとの市民の怒りは強く、幼稚園民営化条例案は二度も否決、保育所でも「民営化」への反対運動が広がっています。住民の声を反映した議会で否決されても「民営化」にしがみつく大阪市は、「市政改革プラン」にある「民間にある事業については同職種の給料表の見直しを進める」ことの具体化として「幼稚園教員・保育士の給料表の新設」(案)を労働組合に提案してきました。

大幅引き下げ・降格の給料表保育士の仕事はそんなに軽いのか!

 今回の提案は、これまで行政職員と同じ給料表だったのを保育士だけ切り離して大幅に賃金を引き下げようというものです。大阪市の保育士の賃金は、2年前の「給与制度改革」などの影響で本給だけで6万から7万円も賃下げされてきました。それを3級の約500人もの保育士を新2級にし、さらに約4万円近くも引き下げるというのです。現在2級の若い保育士も新1級に引き下げるなど生涯賃金はガタ減りです。専門的な知識と経験を有する公務員の仕事はそんなに軽いのでしょうか。これでは熱意ある保育士の他都市への流出や退職を促し、保育所破壊につながります。

保育所は子どもが主人公!市民犠牲、子ども犠牲につながる給与引き下げ提案は撤回を!

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 公立保育所には障がいを持った子どもや医療行為のいる子、家庭支援の必要な子ども等色々な困難を抱えている子どもをたくさん受け入れています。その子どもたちや保護者と毎日向き合う保育士の仕事に専門的な知識や経験に基づくとっさの判断が求められます。保育士は毎日、子どもの命と向き合う大事な専門職だからこそ、やりがいもあり、子どもたちに豊かな保育を提供したいと努力を惜しみません。地域の中のセーフティネットとしての保育所は所長・主任だけでなく、ベテランの保育士・若い保育士がいて、すべてが責任を持ち住民のための仕事をしているのです。

 保育の仕事に「格差と貧困」を持ち込む今回の提案では、保育士が働き続けられません。そして、優秀な保育士が大阪市から離れていく結果につながります。その一番の犠牲になるのは大阪市の大事な子どもたちと保護者です。

破たんの「都構想」にしがみつき、保育士・ 教員の給料の大改悪を提案

【 大阪市労組 第438号-2014年11月27日号より 】

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