原水爆禁止2015世界大会in長崎に参加して
今年、私ははじめて被爆地を訪れました。少し前までは、太平洋戦争について知りたいとか、学びたいという思いはなく、幼少期に学校などで漠然と得た「とにかく怖い」というイメージからか、むしろ避けて通ってきたように思います。
しかし大人になり、子の親となっていく中でこのまま避けていていいのだろうかと考え始めた頃から、組合活動を通じて少しずつ知る機会が増えていきました。特に自民党が改憲草案を出してからは、青年部で戦争体験者の話を聞くつどいを開いたり、自分なりに憲法について調べてみたりということもするようになりました。
そんな中、原水爆禁止世界大会に参加したいという思いを持ち、70年の節目である今年、ついに市労組の代表として参加させていただくことになりました。
原爆の恐ろしさが実感となる
3日間とても濃い日々を過ごさせてもらいましたが、中でも2日目に参加した被爆遺構めぐりが私にとっては印象深く残っています。案内していただいた地元のボランティアの方や被爆者の方のお話は心に響きました。
爆心地公園で座っている私たちに『貴方達のそのお尻の下に、沢山の人や家が埋まっているんです。』と言われた時に、今まで私の中で漠然としていた原爆の恐ろしさに現実味が湧いてきました。爆心地から500mの位置にある小学校では被曝当時の校舎の一部や、木々、防空壕などが残されており、『ココが被爆地なんだ』と実感させてくれました。
原爆資料館では、亡くなった妹を背中に背負う『焼き場に立つ少年』の写真をみて、涙が溢れそうになりました…。全ての体験を通じて、こんな思いはもう二度と、誰にもさせてはならないという思いを強くいだきました。その地を訪れるということがこんなにも自分に多くの物を与えてくれるという事を改めて感じました。
次の世代に繋いでいきたい
閉会集会の中では、これからの活動を若い世代に繋いでいかなければならないという発言も多く、この三日間で得たものを自分も次に繋いでいけるようこれからも意識を高く持って、色々な経験を積んでいきたいと思いました。
こんな機会を与えてくださった皆さんに感謝します。この先の人生に大きな影響を与える経験でした。ありがとうございました。(吉田尚悟)
原水爆禁止2015世界大会in長崎に参加して
【 大阪市労組 第446号-2015年8月27日号より 】
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