やっぱり「二重行政」でなかった住吉市民病院
住吉市民病院跡地に大阪市立の新病院を設置
大阪市南部の小児周産期医療の充実と、住吉市民病院の医療機能確保のために進めてきた住吉市民病院跡地への4度目の民間病院誘致が失敗に終わりました。
そのため、昨年11月に吉村市長は、市立弘済院病院を住吉市民病院跡地に移転させ、市立大学の新病院として誘致する方針を発表しました。住吉市民病院は、今年3月末の廃院が決まっているため、医療空白を生じさせないよう、新病院の開院までは暫定的に産科・小児科の外来診療のみを行う計画です。
入院も出産もできないなんてー!
しかし、この計画では、入院も出産もできず、住吉市民病院の医療機能が継承されないことになってしまいます。新病院の開院までは5~6年もかかるため、このままでは、現在市民病院を利用している患者さんが、置き去りにされてしまうのではないかとの不安があります。利用者や住民からは、出産も入院もできる公的病院を4月以降も残してほしいとの切実な声が上がっています。
住民のねがいは公的病院を残してほしい!
そもそもこんなことになったのは、2011年、橋下市長の「二重行政の無駄」の一声で始まった住吉市民病院の廃止・統合問題からです。これまでの民間病院誘致がすべて失敗し、最終的に、市立大学に新病院を担わせると言及したことは、経済的困難者や重症心身障がい児などに対する福祉的医療機能は、民間病院では対応し切れない。住民のための医療機能の確保・充実は、公的な病院でこそ担えるもので「二重行政のムダ」などないことがはっきりしました。
やっぱり「二重行政」でなかった住吉市民病院
【 大阪市労組 第473号-2018年1月29日号より 】
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