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2019年6月26日 (水)

世界最大規模のカジノ 経済効果はマイナス

 大阪府・市のIR(カジノを中核とする統合型リゾート)構想案は、IRとして年間4800億円の収益を見込んでいます。そのうちカジノ業者に3800億円を稼いでもらう計画です。これは事業運営による直接効果に過ぎません。マイナス効果を無視しています。

 桜田照雄教授(阪南大学)は、夢洲にIRを立地した場合の新たな生産増加額や雇用創出を「経済効果」として試算しました。

 事業運営による年間の直接効果は、2030年が年間約4100億円です。事業運営による経済効果は、2030年に年間6300億円の生産増加額と約7万人の雇用創出となりました。税収効果は、国税・府税・市税を合わせて2030年で2500億円程度となりました。

韓国のカジノによる損失

 あわせて桜田教授は、韓国が行ったカジノによる社会的費用(損失)の調査結果を紹介しています。ギャンブル依存症患者による借金の支払利息が1兆7000億円。ギャンブルで仕事に集中できず生産性が低下し2兆9000億円。ギャンブルで失業したため2兆1000億円。韓国でのカジノによる損失は、夢洲でのカジノ経済効果や税収効果とは一ケタ違います。

 そのほか、本人の生活保護費51億円、家族の生活保護費61億円、失業による雇用保険171億円、個人のギャンブル依存症の治療費717億円などがあります。

 夢洲と韓国を単純に比較することはできません。しかし、夢洲には世界最大級のカジノを建設する計画です。桜田教授は、「カジノは経済効果マイナス」と訴えています。

世界最大規模のカジノ 経済効果はマイナス

【 大阪市労組 第490号-2019年6月26日号より 】

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